『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』とは?
『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』は、2022年11月14日に株式会社インゲームからリリースされた新作アプリゲームです。※ iOS版は11月30日にリリースとなります。
公式サイトで掲げられているジャンルは「放置+ファンタジー+RPG」。
同社は海外パブリッシャーが開発したタイトルを日本国内向けにローカライズしています。
しかしながらインゲーム社の公式サイトを覗いてみると、PCゲームのラインナップが中心。スマホゲーム自体はまだ総数が多くないご様子です。
そんな中で今回新たに登場した新作タイトルこそが『アストラル・ミラージュ』。
ゲームジャンルの特性上、隙間時間にダラダラプレイできるタイトルですが、漫画形式に進行するストーリーや惹きのある世界観など、独自の強みを持ったタイトルです。
こんな人におすすめ!
- 放置系RPGを好んで遊ぶ人
- バトル&育成をひたすら繰り返すのが好きな人
- SFテイストな世界観・設定が好きな人
『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』の評価

本作を実際にプレイした上で正直な感想をお届けさせていただきます。
初めに結論から言ってしまうと、“アプリストアで多く出回っている放置系RPG”...というのが正直な感想。
ですが、本作に限って言えば“ややクセの強さ”が目立っています。
どうクセを持つのかは、これからのレビューをお読み頂ければご理解頂けることでしょう。
あらかじめ白状しますが、かなり辛口気味になっている点はどうかご容赦下さい。

冒頭からすでに怖い
ゲーム性 ★★★☆☆
まずゲーム性に関して言えば特別オリジナル要素が用意されているワケではありません。
放置系RPG、またはAFK(Away From Keyboard)と呼ばれたゲームジャンルを遊んだ方ならば、何となくイメージがつきやすいことでしょう。
ゲームの流れ自体は概ね下記の通りです。
- ユニットを編成
- ワールドマップからステージを選択
- バトルする(フルオート)
簡潔にまとめるのであればたったの3ステップ。
もちろん、『アストラル・ミラージュ』もこの例に漏れない“お手軽すぎるゲーム性”です。
「放置系」と呼ばれるジャンルは基本的にバトルもオートプレイが基本。
タイトルによってはスキルの発動だけはプレイヤー側に委ねているセミオートな作品もあります。
本作は前者なので、あらかじめ編成したキャラクターの“能力”と“組み合わせ”がバトルのカギです。
この場合、基本的にキャラ育成とパーティーメンバーのバランス感にだけ注力すれば良いので、ほとんどのプレイヤーがカジュアルにゲームを楽しめます。
また、バトル演出にそれなりのRPG感を出してさえいれば、「ゲームは遊びたいけどバトルすんのめんどくせー」と、いささか自堕落的なゲーマーもそこそこ遊んでくれたりするものです。
そういった意味で本作のゲーム性はかなり平凡的。
コンテンツもPVP、高難易度チャレンジなど別段変わりは映えしないため、特筆できるポイントはありません。
ただ、各コンテンツの報酬で獲得できるゴールドによって、一気にキャラ育成を進められる点は爽快な点でした。

フツーっちゃフツーだけど言葉に棘を感じる...!
このゲームライター仕事来なくなるぞぉ...

グラフィック・演出 ★☆☆☆☆
辛辣な物言いかもしれませんが、ゲーム内のグラフィックやバトルの演出は正直“10年以上前のブラウザゲーム”と言わざるを得ません。
キャラクターデザインもだいぶ古式ゆかしいというか、パッとしないビジュアル。
特に悪目立ちしている点はゲーム内のサウンド周りです。
キャラを演じている声優が到底プロを雇っているとは思えないほどに素人演技。
冒頭ではメインヒロインがボイス付きでチュートリアルを解説してくれるのですが、これがまたクセ強め。
あ、クセの強さってそういうこと

キャラボイスの問題は何もこのキャラに限った話ではありません。
筆者が獲得した高レアリティを含むほとんどのキャラが正直聴くに堪えない演技力。
「これはきっと、予算の問題でスタッフが演じているんだ...」などと考えてしまうほどです。
おまけにBGMとの音量バランスが悪く、そもそもボイスが聞こえにくい。
それならせめてBGMくらいは...と思いきや、バトルのBGMはほぼ使い回しなうえ、楽曲自体に緊張感がありません。
例えるのであれば「お祭り」で流れそうな珍妙なメロディーなのです。
バトル演出の自体は極端に酷いものではないですが、やはり時代にそぐわないゲーム画面。
一番失敗し難いはずのBGMとキャラボイスの品質がとても悪目立ちしているのでこの評価となりました。

もうやめて!とっくに『アスミラ』のライフはゼロよ!
ストーリー・シナリオ ★★★☆☆
本作のストーリーは“精神世界に閉じ込められてしまった超能力少女を救い出す”というものです。
作中では人類の新たな居住先として精神世界「メンタル・ワールド」が登場。
この世界はリアルからの脱却を目指した人類が最後に行き着く、言わばユートピア的な存在です。
要約すると現実の肉体から意識が解放され、夢の世界に溶け込むといったイメージでしょう。
そんな精神世界の研究開発を進めている最中で実験の被験者となったのが本作のメインヒロイン・“シェファー”。
自身の創り出すカオスな世界に閉じ込められてしまった彼女を助け出すため、世界各地から腕に覚えのある者たちが集い、協力し合っているのです。
設定部分で言えばSFテイストで惹かれるものがあります。
ちなみにストーリーは漫画形式で進行。ステージの進捗に合わせて少しずつ漫画が解放されていき、それらを読み進めていくスタイルです。
漫画は先の読めない展開が多く、続きが気になる締め方で見事です。
ここはプレイしている中でも好印象に写りました。

ちゃんと魅力的なところもあるじゃん...
ただし、プレイヤーとほとんど関わりのない7名のキャラクター視点で描かれるため、遊び手は完全に物語上で蚊帳の外です。

上げて落とすなー!
えぇぇ...

課金圧 ★★☆☆☆
課金要素についてはかなり露骨な煽り方です。
また、ステージクリアで入手できる「ダイヤ」の配布量が極端に少なく、1ステージクリアの入手量はたったの“10個”。
10連ガチャを回すためには「ダイヤ」が2,000個必要なので、ステージ報酬だけでガチャを回すためには単純計算で200ステージをクリアしなければなりません。
一応無課金者でもバトルのスキップは可能なので、まだ良心はあるようです。
それでも大多数の放置系RPGと比較すれば、課金圧はやや高めなゲームと言えるでしょう。
快適さ ★★★☆☆
ゲームメニューのUI(ユーザーインターフェース)はごちゃごちゃしており、快適とは言い難い状態です。
冒頭のチュートリアルもゲームの基本をサラッと習う程度ですので、そこまで親切ではありません。
なお、ロード時間、動作の軽さは特に気になりませんが、先行でリリースされたAndroid版はセーブデータが消えてしまう不具合があると報告されています。
総合評価 ★★☆☆☆
『アストラル・ミラージュ』は、ゲームとしての満足度以上に粗が気になってしまうタイトルでしょう。
しかし、現状の問題点となるサウンド周りのバランス、ダイヤの配布量はアップデートなどで十分カバーできるもの。
ゲーム性は確かに凡庸的なのですが、ストーリー・設定などの「世界観」には光るものがあるのも事実です。
今後はプレイヤーに寄り添った運営を目指して欲しいところです。

今回はかなり厳しい評価になりましたね
プレイヤーの声を真摯に受け止めて長期的に運営して欲しいね!

『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』のおすすめポイント
おすすめしたいのはやはり“魅力的な世界観・ストーリー”に尽きます。
多くの放置系RPGが導入部分だけを雑に実装する中、『アストラル・ミラージュ』ではステージをクリアしたインセンティブとしてしっかりストーリーが用意されています。
そのストーリーもキャラの立ち絵を出したスタンダードな見せ方ではなく、漫画という視覚的に楽しめるメディアを利用。
ここで筆者が思ったのは、「実はゲーム部分よりも『アストラル・ミラージュ』の“世界観”を楽しんで欲しいのではないか?」というものです。
確かに漫画序盤はプレイヤーとの関係性が「メインヒロインの救出」と、本編の大筋でしか接点がありません。
それでも今後の漫画の展開次第では、ゲーム本編でプレイヤーと7名の登場人物が交錯していく...といった可能性があるかもしれません。
『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』の残念なポイント
残念なポイント
- キャラクターボイスとBGMの品質
- 課金圧の高さ
- ごちゃごちゃしたUI

アップデートで改善できそうな部分もありますね!
『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』の序盤攻略
序盤はチュートリアルに従い、ステージをどんどんクリアしていきます。
進むに連れて敵のレベルも少しずつ上昇するので、ステージクリア報酬と放置報酬を駆使し、「キャラ育成」は確実に進めておきましょう。
また、ミッション報酬は小まめにチェックしておくのがおすすめです。ガチャを回すまでにかなりの時間を要するため、少しずつ達成しておくのが吉。
ダイヤの配布量が少ないことを考えると、リセマラはした方が遊びやすくなります。
好みの問題ですが、本作を遊ぶプレイヤーは“お気に入りのキャラが登場するまでリセマラ推奨”です。
さいごに
今回は新作アプリ『アストラル・ミラージュ -幻城の姫君-(アスミラ)』を忖度全く無しの本音でレビューしていただきました。
最近はコンテンツ過多の現代人に向けて「放置」をウリにしたゲームが流行ってますが、
その分、良い作品も悪い作品どちらも生まれてしまうのがゲーム界隈あるあるですね。
ただ、管理人の経験上、クソゲーを意図的に作っている会社、プロジェクトはほとんどありません。
予算、スケジュール、会社の方針、開発チームの技術力などなど、たくさんの要素が積み重なった結果
クソゲーやユーザーに優しくない鬼課金ゲームに「なってしまった」
というケースの方が圧倒的に多いです。
今回の「アスミラ」も開発者の人達の意地を見せて、良いゲームへと進化していくことを願ってます!
今後も本音でレビューを続けていくのでよかったらまた遊びに来てください!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。