こんにちは!ゲームライターの「そりす」です!
今回は『サヨナラエラ』を、実際にプレイして感じた魅力やイマイチな点を含めて
本音でレビューしたいと思います!
キービジュアルには惹かれるものがあります!
『サヨナラエラ』って?どんな人にオススメ?
『サヨナラエラ』は2022年11月3日にCom2uS Holdings Corporationからリリースされた「RPG」ゲーム。
アニメ・漫画・ゲームと、多様な表現方法で主人公・エラの復讐劇を描いたファンタジー冒険譚です!
その最大の特徴は、“メディアミックスの強みを一作品に取り入れたゲーム”とでも表現すべきでしょう。
Com2uS(カムツス)は韓国のモバイルゲームを手がけるパブリッシャーですね!
歴史を紐解くとガラケー時代からの古参メーカーみたい
こんな人にオススメ!
- 気楽に遊べるゲームを探している人
- 剣と魔法のファンタジー世界が好きな人
- アニメ・漫画の表現が好きな人
『サヨナラエラ』の評価は?
『サヨナラエラ』の総合評価は↓↓↓
★★★☆☆(3)
各要素の評価は↓↓↓
『サヨナラエラ』の総評を一言で表現するなら「凡庸なRPG作品」。
ゲームを構成する一つひとつの素材は良いのですが、それを上手く捌ききれずに器用貧乏のようなゲームとなってしまいました。
Com2uSは「サマナーズウォー」「MLB」の人気シリーズのほか、アジア圏のオタク文化を意識した美少女系ゲームなどもリリースしているパブリッシャー。
しかし今回登場した『サヨナラエラ』では、それらを開発・運営してきたノウハウを上手く活かせておらず、総合的なゲームの魅力がかなり伸び悩んでいる印象です。
また、運営がプレイヤーの動向・意見を調査できるような公式SNSコミニュティを設置していないため、プレイヤーの感情的な批評がダイレクトにストア評価へ繋がってしまっています。
これは初見プレイヤーが悪いセルフイメージを抱いたままプレイするので、一部の流言飛語を含めたさらなる悪評を呼んでしまいかねません。
惜しいところも多い作品なので、「プレイヤーと向き合う運営基盤を整えて欲しい!」というのが筆者の個人的な思いですね。
粗は目立つものの、Com2uSの過去作にはあまりなさそうなタイトルだと思います!
もしかしたら実験的なタイトルって位置付けなのかもしれないね
『サヨナラエラ』の魅力、オススメなポイント
ここからは『サヨナラエラ』がどんなゲームなのか、その魅力と共に紹介していきますね!
アニメ・漫画で魅せる豪華な演出!
『サヨナラエラ』ではメインストーリーの要所をアニメシーンや漫画で表現。
韓国の漫画と言えば「WEBTOON」と呼ばれるスマートフォン向けに縦長化した、独自のコマ割りが有名ですが、本作では日本でもお馴染みの横に読み進めていくスタイルを採用しています。
漫画はフルカラーなので登場人物の表情・キャラクター性が視覚的にも伝わりやすく、物語に集中しやすいでしょう。
アニメシーンは漫画ほど挿入される箇所は少ないにしろ、それなりに動きもあって「まあまあかな」といった具合。
昨今重視されがちな作画よりも、アニメーションであることに重きを置いているようで、ストーリーの演出部分では及第点をあげたいところですね。
そして、作中のBGMや親しみやすいキャラクターデザインも、本作の演出をちゃんと盛り上げてくれていると感じました。
アニメーションは参考までに上で紹介しているトレーラーを見てね
息抜きにぴったりな楽々セミオートバトル!
バトルシステムはセミオートタイプなコマンドバトル。コマンドと言っても行動を選択するほど戦略性を重視した作風ではありません。
実際にはクールタイムごとにプレイヤーがスキルを選択する半分放置系RPGのようなバトルです。当然、「オート機能」も用意されているので、基本操作をフルオートにすることも可能。
3Dモデルで作られたキャラクターたちはド派手なエフェクトと共に激しい戦闘を繰り広げていきます。
スキルが発動されると専用のカットインが挿入され、バトルの演出に華を添えてくれます。
この専用カットインはバトル中いつでもオフに切り替えられるので、一度見たら切ってしまうのがおすすめ。
そうでないと、パーティーメンバーがスキルを放つたびにスキップできない3秒ほどのカットインが流れます。
カッコいいカットインでも連続で流れるのは確かにクドイかも
手動でスキルを連続的に繋げていく「チェインシステム」はそれなりの爽快感を感じられました。
なお、バトルそのものはだいぶ簡略化された設計なので、「スキル回し」<「メンバー配置」のバランス感。深く悩まずに遊べるのは良い点ですね。
その他、育成素材を集めるダンジョンに高難易度のレイドなど、基本的なバトルコンテンツも一通り収録を確認済み。
ゲームシステムが全体的にカジュアルプレイヤー寄りだから、作業・仕事合間の息抜きとしてステージを進めるようなプレイスタイルと相性が良さそうです。
メインでしっかり遊ぶほどでは無いにしろ、気が向いた時にプレイするような気楽さは本作の魅力ではないでしょうか。
サブで軽くプレイする分には良さそうです!
サッパリしたストーリーの読み心地がとても気楽!
本作のストーリーは、”主人公の王女・エラが叔父の陰謀によって殺害されるも過去の世界で復活。叔父の裏切りと死の運命から逃れるため、未来を書き変えていく”という、若干タイムリープっぽさもあるシナリオです。
導入部分ではプレイヤー惹きつけるフックがありつつも、シナリオの展開がとても王道的。
固有名詞が次々と出てくる小難しさと、世界設定の複雑さはほぼ皆無なので、テンポよくエラの冒険を楽しめるはずです。
特に冒頭部分ではエラが仲間を集めていく様子が描かれます。エラのバックボーンが重いにも関わらず、シナリオの雰囲気自体はそこまで暗くありません。
旅の過程で仲間を集めていく描写は、“ちょっぴり明るめな勧善懲悪モノ”っぽさすら感じることでしょう。
最低限プレイヤーの興味を惹きつつ、サッパリとした読み心地。
前項のゲームシステムと相まって「いつ遊んでも良いかな」と、そんな気持ちにさえさせてくれます。
ですので物語重視な人には向かないかもしれません。
マイペースに楽しめる物語はなかなか良さそうね!
『サヨナラエラ』の残念なポイント
自分のペースで遊べる『サヨナラエラ』ですが、
今後の改善を期待したい、少し残念なポイントも存在しています。
・同じキャラクターで“能力差”があるだと?ガチャが厳しいのに...
ステータスの差がどれだけの影響を及ぼすかは、限界まで育て上げた状態でなければ判別が難しいところです。
しかし、本作はRPGですので気になってしまう人は非常に気になる要素でしょう。
この仕様は任天堂の『ファイアーエムブレムヒーローズ(FEH)』で知られるようないわゆる個体値ですが、あちらはスキルのビルドや個体値を活かした戦術、そもそも個体値の変更が可能です。
『サヨナラエラ』は能力差のメリットが感じられるほど、タクティカルなゲーム性ではないため「なぜ、こんな荒れそうな要素を入れてしまったのか...」と首を傾げざるを得ません。
カジュアルなゲーム性とは対極的だ...
また、ガチャにはレベル1〜3まで設けられており、回すほどレベルが上昇して低レアリティが排出されにくくなる仕様です。
これがかなりの曲者で、実質的には天井がないこととほぼ同義。最高レアリティのSSはガチャレベルが3になろうとも排出確率が上がりません。
もちろん、プレイヤーたちからは大不評です。
一応、キャラクターのレアリティは上げられますが、そのハードルが高めに設定されています
・アニメ&漫画好きを狙っていそうなのに日本語ボイスではない
本作のキャラクターボイスはなんと日本語ではありません。
デフォルトで設定されているのは“韓国語”です。
一番キャラクターが喋るバトル中の台詞すら韓国語なので、筆者を含む多くのプレイヤーが地の底まで落胆したことでしょう。
気になる人はめっちゃ気になるヤツ
本作はアニメ・漫画でゲームの世界を描写するという、それこそ日本のオタク文化を狙ったようなポイントが随所で見られます。
それでいて日本人声優を起用しないのは、あまりにも逆張り的過ぎる言わざるを得ないのです。
アプリストアのコメントでも韓国語は言われてますね...
リセマラは必要ある?そもそも出来る?
結論から言って「不要」です。
同一キャラクターで能力差ある以上、リセマラにこだわり始めたら無限リセマラ編に突入してしまいます。
また、本作は全キャラクターが最高レアリティに到達可能な設計上、お気に入りのキャラクターが低レアリティでも排出されやすいというメリットがあります。
よほどのこだわりがなければ、プレイ中に獲得できるガチャ石で十分です。
課金は必要?無課金でも楽しめる?
課金はせずとも十分に楽しめます。
さまざまなゲーム内アイテムが獲得できるイベントを複数同時開催しており、育成に必要な素材やガチャ石もそれなりに配布されている印象を受けます。
特にゲームプレイが快適になるような課金要素も存在しないため、無理に課金する必要性は感じません。
ガチャにもレベルがあるので、手を出してしまったら危険そうな感じがします...!
最後に
今回のレビューは以上となります。
『サヨナラエラ』は、ところどころで魅力になりそうな部分がある反面、それらを上手く活かしきれていないのが勿体無い作品です。
漫画の描写・ストーリーは普通ですが、推されているアニメシーンは少なく、特に「日本語音声の未収録」は本当に残念です。
スマートフォンゲームとして、「ガチャの仕様」についても際って目立つネガティブポイントでしょう。
しかし、キャラクターデザイン・音楽の良さ・簡単に楽しめるバトルなど、全部が悪いわけではありません。
暇を潰せるRPGが好きな人には特にオススメ出来る作品です!
合う合わないは極論を言ってしまえばその人次第なので、
少し興味がある方はぜひ一度インストールして遊んでみてくださいね!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。